期限の利益喪失とは?リアルな通知書とその後の対応方法
期限の利益喪失とは「住宅ローン残債の一括返済を求められること」です。
住宅ローンの滞納などが原因により、「分割して支払う権利=期限の利益」を失ってしまった、と言うとイメージがしやすいかと思います。
また、「期限の利益喪失」という言葉自体は普段の生活の中では聞きなれない用語ですので、理解している方も少ないのではないでしょうか。
また、WEB上で調べると、期限の利益喪失に関する法律解説が多くユーザーの多くが知りたい住宅ローン滞納時の期限の利益喪失についてはわかりにくいものばかりに思えます。
本ページでは、特に住宅ローンに係る期限の利益喪失についてわかりやすく解説します。
目次
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期限の利益喪失とは
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先述しましたが、期限の利益喪失とは「住宅ローン残債の一括返済を求められること」です。
大きな買い物、特に不動産を購入時には多くの方が住宅ローンを組み、「分割で支払う」形式をとられますが、その「分割で支払う」権利を失うことが、まさに「期限の利益喪失」です。具体的には住宅ローンを6か月程度滞納してしまった場合に喪失してしまいます。
残念ながら、失った権利はなかなか取り戻すことはできません。本章では金融機関から届く通知などを用いながら説明します。
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「期限の利益喪失」とは「住宅ローンの一括返済」
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住宅ローンを滞納してしまい、期限の利益喪失になると銀行側から残債の一括返済を求められます。
ほとんどの方は残債の一括請求に対応することが出来ないでしょう。
債権者(銀行等)が一括請求に踏み切る目安は「住宅ローン滞納額=家賃の6か月分」と言われております。
※銀行によっては「家賃の4か月分」など違い有
債権者(銀行等)は家賃の6か月分の滞納額で一括返済を要求してきますが、その事前段階から催告通知は出されます。要するに債権者側(銀行等)の言い分としては、
「何度も催告したのに、滞納額が増えた。この人はもう計画通り返せない人だ!」と判断されてしまった状態が、期限の利益喪失ということになります。
そうなってしまった以上、当初の住宅ローン契約は解消され、残っているローンを一括請求ことになります。
とにかく、「期限の利益喪失」=「住宅ローン残債一括請求される」と覚えてください。
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「期限の利益喪失」したら後戻りできない
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残念ながら、一度失った権利を取り戻すことはできません。
債権者(銀行等)から期限の利益喪失に関する通知が届いた時点で、
「頑張って月々のローン返済するからもうちょっと待って!」が通じないということになります。交渉の余地はありません。
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期限の利益喪失を通知した後の債権者の対応はドライなものです。
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「今後の支払いに関する相談はA社(債権回収会社or保証会社)にお願いします」
「もう、うちは関係ないので代わりにA社(債権回収会社or保証会社)に払ってくださいね」
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のように、住宅ローンを組むときは親身に相談にのってくれた銀行も、払えないと判断した後は乾いた対応になります。
それほど、期限の利益喪失という事態は後には戻れない状態であると認識してください。
※とはいえ取るべきアクションはシンプルで、何も絶望する必要はありません。第3章でお伝えします。
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期限の利益喪失通知の実物
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期限の利益喪失に関しては債権者(銀行等)によって様々な形式で通知が来ます。
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お分かりの通り、文章の呼び方や送り主、記載形式など全く異なります。
しかし、書いたある内容は大まかに、
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・期限(いつまでに)
・返済額(いくら) を「一括で」返してほしい、という内容です。
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共通して必ず記載があります。これが「期限の利益喪失通知」です。
上記のような通知が来ている場合の多くは、期限の利益喪失をしてしまっている可能性が高いです。
債権者(銀行等)から届く書類に関しては必ず保管し、内容に関して不明点がある場合や、支払いに関する相談は、即座に行動に移しましょう。
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期限の利益喪失後の未来
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期限の利益喪失後は後戻りできません。
更に、何もアクションを起こさなければご自宅は競売され、強制退去せざるを得ない状況になってしまいます。
第2章では、期限の利益喪失後、どのような流れで、どんな通知が届く中を押さえておきましょう。
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代位弁済通知が届く
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期限の利益喪失に関する通知の1か月後に「代位弁済通知書」が届きます。
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記載内容としては、
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・支払先の変更(債権譲渡)
・支払い内容内訳(債権内容)です。
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※詳しくは「代位弁済の通知が届くとこうなる!誰にでもわかりやすく徹底解説!」をご覧ください。
何もしなければ競売
期限の利益喪失に関する通知の到着や、代位弁済通知書が届いているのに何もアクションを起こさないと競売に掛けられます。
ここでは競売に関する詳しい説明はいたしませんが、裁判所が介入し強制力が高い方法となりますので、強制退去を求められてしまいますので絶対に避けなければなりません。
※詳しくは「競売の流れと期間を図解!住宅ローン滞納から強制執行までは1年以上」をご覧ください。
通知が届いたら取るべきアクション
任意売却準備、競売回避
期限の利益喪失に関する通知が届いたら、すぐに任意売却の準備を始める必要があります。
上述しましたが、何も対策を講じなかった場合、競売になってしまします。
任意売却とは
任意売却とは、「住宅ローンを滞納していても、市場価格で不動産を売却して競売を避ける方法」です。
最近では任意売却に関するコンテンツも多くみられるようになりました。
※詳しくは、「任意売却とはローン滞納時に家を売却して競売を避ける方法!」をご覧ください。
任意売却専門業者に相談
必ず任意売却の専門家に相談しましょう。
任意売却は不動産売買の分野の中でも非常に特殊な領域で、不動産会社でも扱ったことがないという会社がほとんどです。(但し、相談したら「できます!任せてください!」と答えるのも現実です。)
※詳しくは、「任意売却の相談先はこう見極める!本当に良い業者を選ぶ7つの基準」をご覧ください。
まとめ
期限の利益喪失について理解は深まりましたでしょうか。一度失ってしまった権利は取り戻せませんが、絶望的な状況でもありません。生活を再建するために「今何をすべきかを明確にする」ことが重要です。
競売という最悪の状況を避けるためにも、ご自身の状況に対して親身にアドバイスをくれる専門家に相談することをお勧めします。