【事例で見る】リースバックの家賃を知りたい!売却価格と家賃の関係


リースバックの家賃はどうやって決まるのでしょうか?

リースバックは、一度不動産会社や投資家に自宅を売却し、売却代金をもらった後に賃貸契約を行いそのまま自宅に住み続ける方法です。

自宅を売却しても住み続けることができることが最大のメリットとなっており、様々な事情により環境を変えることが出来ない方が賃貸としてそのまま住み続けることを目的としています。

しかし、資金調達をした後の生活が苦しくなってしまっては、リースバックを活用しても家賃の支払いを継続できません。

そのリースバックに関して、当社への問い合わせで圧倒的に多いのは「リースバックをしたら実際にいくらの家賃になり、手元にいくら残るのか」という点です。

毎月の家賃(ランニングコスト)がいくらかかるのか、ここではリースバックの家賃の仕組みと決まり方について解説していきます。

 

 リースバックって結局いくらの家賃になるの?

結論として、リースバックの家賃は対象となる不動産の「売却価格」を基準に決定されます。

ただし、その計算方法や相場については、地域や物件の種類などによって大きく異なります。

1章ではこのリースバックの家賃について解説致します。

 

リースバックとは

まずはリースバックの仕組みがどのようになっているかというと、自宅などの不動産を不動産会社や投資家などの第三者に一度売却します。

そして、その買主から賃貸として借りることで、売却後もそのままその不動産に住み続けられます。

リースバックでは、家を第三者に売却することになりますので、ご自宅の所有権を失います。

しかし、売却代金を一括で受け取ったうえで(使用用途は問われません)、賃貸として住み続けることができることがメリットとされています。

(詳しくは⇒リースバックとは

 

賃料は売却価格を基準に決定される

 

リースバックの賃料はその不動産の売却価格を基準に決定されています。

つまり、高い価格で自宅を売却した場合は自ずと家賃も高くなり、逆に売却価格を低く抑えると月々の家賃は安くなります。

一時的な事業資金の調達や老後資金に利用しようとしたとき、売却時に受け取れる現金をより多くするためにできるだけ高く買ってもらいたいのは当然ですが、手元に現金が多く残ったとしてもその分毎月の家賃が上がって生活が苦しくなってしまっては、リースバックした意味がありません。

そのため、現時点で必要な資金額が大きくない場合は、賃料を抑えるためにあえて売却価格を下げるという判断もあります。

 

将来の買い戻しを希望する場合

また、将来の買い戻しを考えている場合には、売却価格を必要以上に高くしないことも大切です。

リースバックした不動産を買い戻す際の買戻価格は、売却価格の1.1~1.3倍必要になるケースが多く、売却額が高くなればそれに応じて買い戻しの価格も上がってしまうからです。

なお、リースバックの買い戻しは一般的な住宅ローンを組む場合、審査が非常に厳しくなります。

特にメガバンクでは、買い戻しのような特殊なケースの住宅ローンの融資を嫌う傾向にあるので、現金での購入又はノンバンクでの借り入れを想定し、売却価格を下げることも考えるといいでしょう。


リースバックの家賃の計算方法 

では、実際にリースバック家賃の計算方法です。

売却価格に下記の式を当てはめます。

 

なお、売却額に掛けるパーセンテージは、都市部の人気がある地域ほど低く抑えられ、郊外の不動産需要が低い地域ほど高くなります

【例1.】都心の中古戸建をリースバック
売却価格が3000万円の場合の1か月の賃料は、

 3000万円×6~8%=15万円~20万円/月

 

【例2.】地方の中古戸建をリースバック
売却価格が1000万円の場合の1か月の賃料は、

 1000万円×8~13%=6.7万円~10.8万円/月

 

【例3.】都心マンションをリースバック
売却価格が2000万円の場合の1か月の賃料は、

 2000万円×6~8%+管理費修繕費1.5万円=11.5万円~14.8万円/月

 

【例4.】地方マンションをリースバック
売却価格が700万円の場合の1か月の賃料は、

 700万円×8~13%+管理費修繕積立金1.5万円=6.2万円~9.1万円/月

 

地域や物件の種別による家賃の違い

上記のように、家賃の計算方法は地域や物件の種別による家賃の違いがでます。
都心だと6~8%、地方だと8~13%、マンションだと管理費分を上乗せした金額です。

これは買い手側のリスクを考えるとわかりやすく、賃貸や売却時の流通性から売却代金に対する利回りで算出することになるからです。

ご自身の不動産がどの地域にあり、戸建てなのかマンションなのかで査定額が異なることは、通常の売却時と同じ考え方になります。


地域別・種類別のリースバック賃料の実例

地域別・種類別のリースバック賃料の実例をご紹介します。

地域 種別 築年数 間取 売却金額 家賃
東京都杉並区 戸建て 築27年 3LDK 3200万円 約16万円
東京都北区 戸建て 築35年 4LDK 1400万円 約8万円
東京都港区 マンション 築26年 2LDK 1200万円 約7万円
東京都武蔵野市 マンション 築18年 4LDK 2300万円 約15万円
千葉県浦安市 マンション 築26年 3LDK 1800万円 約11万円
埼玉県越谷市 戸建て 築14年 4LDK 1500万円 約9万円
神奈川県鎌倉市 マンション 築24年 3LDK 2000万円 約13万円
神奈川県横浜市 戸建て 築28年 4LDK 2200万円 約12万円
静岡県静岡市 戸建て 築15年 5LDK 2000万円 約16万円
静岡県浜松市 戸建て 築36年 4LDK 500万円 約5万円
愛知県岡崎市 戸建て 築32年 5LDK 800万円 約7万円
愛知県名古屋市 戸建て 築22年 4LDK 1500万円 約9万円
愛知県尾張旭市 マンション 築12年 3LDK 1600万円 約12万円
岐阜県岐阜市 戸建て 築33年 5LDK 700万円 約6万円
岐阜県大垣市 マンション 築17年 4LDK 1700万円 約14万円
三重県津市 戸建て 築35年 5LDK 450万円 約6万円
三重県松阪市 戸建て 築17年 4LDK 1500万円 約13万円

 

※賃料は主に売却代金と物件地域の流通性などから計算されますが、依頼者様のご収入・周辺の家賃相場・その他の要素も加味して決定されます。
※必要資金が少なかったり、家賃を抑えたいなどの要望により、あえて相場よりも低い金額でご売却いただいているものも含みます。

 

 リースバックの活用例

2章では実際のリースバック活用での成功例をご紹介します。

老後資金としての活用例 

【事例①】老後資金としての活用例です。

岐阜市築27年の戸建てにお住いのAさんは、現在62歳。
お子様は既に独立されており、60歳を過ぎたころ体調を悪くしそのまま退職をされました。

その後は持病を抱えながら年金生活をしていましたが、現在ご自宅の住宅ローンを払いながらの生活は常に不安であり、またいつ持病が悪化するかわからない状況でした。今後入院生活などになった場合、自宅の空き家問題が心配され、リースバックを選択されました。

リースバックをすることによって、住宅ローンの支払いの不安からは解放されたと同時に、お子様へ空き家を相続することになってしまうのではないかという心配がなくなり、現金という形で資産を残すことができたという利点もありました。

 

 

事業資金としての活用例

【事例②】事業資金としての活用例です。

名古屋市で個人飲食店を事業をされているBさんは、事業の資金繰りが苦しくなりご自宅をリースバックすることで一時的な資金調達を目的でリースバックをされました。

Bさんの場合は、ご自宅の住宅ローンの残債は400万円と少なくリースバックによる売却代金の見積もりが980万円であったことからリースバックをご選択されました。

手元に資金が残ったことと、毎月の家賃は6.5万円と抑えることができたことで生活自体を変えることなく、事業も続けられることになりました。

今後事業が安定したら買い戻すことも考えられていたので、実際に必要となる資金での売却代金に抑えることで毎月の家賃もお安くなったという例です。

 

 

住宅ローンの返済の負担を軽減した例

【事例③】住宅ローンの返済負担を軽減した例です。

Cさんは40代で2600万円の中古マンションを購入しましたが、その後の転職で年収が下がり返済が苦しくなってしまいご自身の年齢なども考え住宅ローンの支払いが困難であるとリースバックを活用されました。

リースバック前の支払いは毎月12.2万円の住宅ローンであり、管理費・修繕費をあわせると、返済比率は24%を超えておりました。リースバック後は家賃が10.7万円となり、住宅ローンの返済の負担を軽減することができました。

固定資産税の支払いもなくなったことから生活にゆとりがもてるようにもなり、将来、退職金が入れば買い戻すことも検討されており、売却ではなくリースバックを選択することでのメリットを感じられています。

 

 

まとめ

リースバックでの家賃に関してご理解いただけましたでしょうか。

実際にいくらになるのかは、地域・環境・物件状況により個々に異なりますので、まずはリースバックの見積もりを依頼してみることが大切です。

リースバックの家賃は売却価格で決定するので、一般的な売却査定が分かっている場合はその金額から計算することも可能です。

今すぐ、自宅の一般売却における査定金額を知りたい人はすまいステップの売却査定サービスなどの一括査定サービスを利用してみるのも良いでしょう。

そのうえで、自身のリースバックの目的に合わせてご検討いただくことをお勧めします。

 

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